某所に書いて消した日記

フィクションかノンフィクションか定かではなく。


そんな言葉。


時々思い出す。
途切れた記憶。
良いことも逆のことも。
反転するのだから。

あの日別の道を選んでいたらきっと・・・。
そう考えるのはいつからかやめてしまった。

ある地方で生まれ、転居して、此処にいる。
時々自分が存在してはいけないのかと思う時もあった。
でも生きている。

初めて履いた靴・気に入っていた洋服・変わった形の椅子
さくらんぼ・びわ・メロン
小豆色の電車・不気味な神社・そして海

自分を形成してきた物は沢山ある。
羅列してはキリがないくらいに。

最近思い出すのは・・・携帯電話。
学生の頃から何個も持ってきた。

あとは・・・どうなのだろう。


高い高い所で思うことはいつも同じで。
眼下には建物、たてもの、タテモノ。
物が溢れる時代。

思い出はどういうわけだか、物に関してが多い。


人は、それなりに・・・。


ハッと振り返ると誰かが立っているような気がして。
でも誰もいなくて。


たまに出かける。


ジャージ姿で散歩する人。
立ち話をする人。
キャーキャー言う小学生。

きっと何処にでもある光景。

でも(同じ)なんてない。


小さい子供を見た。
いつか自分は××のだろうか。


想像できないことは想像するな。
誰かの言葉が響いてきそうだ。


あやふや。

地に足が着いていないよ。

子供の頃から空想していたらしい。

ふわふわしてるね。

打破したかった。


毎日定時のチャイムがなる。
ああ一日終わりだなと思う。

そうしていくうちに辺りは暗くなる。


遅くなった時に見た景色。
本当に真っ暗で。

まだ引っ越して来たばかりの時。

何もない時。

小さい頃の断片的な思い。

今の私に繋がる気がする。


記憶はきっと消えないだろう。
今の私と過去の私。

例えば、消しゴムで消せたら。
そんなことを思ったこともある。

それはまた別の話。


人生はとてつもなく謎に満ちている。

誰一人(同じ)はない。


いつの間にか辺りは暗い。
そろそろ別のことをしようかと思う。

そう思いながらも中々パソコンを閉じない自分がいる。

それを滑稽だとかしょうがないとか思ったりもしてしまう。

考えることは楽しい。