携帯と花と私


個人的なことで申し訳ない。
今日もまた電話がかかってきた。
もう私が出ないことをわかっているというのに。
このまま着信拒否すれば楽なことかもしれない。
でも、もしそうしたら何となく逃げているのではないかと。
そう思う。


これを書く間に立派な花が届く。
お悔やみだそうだ。
もうすぐ一周忌だからだろうか。
それとも知らなかった人からだろうか。
時々、ぽつぽつと届く手紙、荷物。
祖父は本当に沢山の人と知り合いだったのだなと。
私にしてみれば、おじいちゃん。
他の人にしてみれば、先生とか影響を受けた人になる。
時々その違いにハッとすることがある。
花は真っ白だった。
祖父をあらわしている様な、そんな気がした。