それはきっと昔見た夢


何もない真っ白なところをひたすら車で走る。
そんな夢を何回か見た気がする。
家族が桜の木の下で手を振る夢も見た。
私は何処に向かっているのだろうか。
グリーンのセーターを着た祖父がこっちを向いた時、目をそらした。
これもある意味印象的な夢だった。
最近こんな夢を見なくなった。
現実に近づいたということだろうか。
いつも何もかもが中途半端だ。


子宮癌検診の葉書が来ていた。
うーむ、自分もそんな年になったのか。
婦人科には何度かお世話になりましたが、やっぱり行ったほうがいいのかな。


子供・・・。


親は今日も帰りが遅いらしく連絡が来ていた。
私が頑張って働けば、親は働かなくてもいいだろう。
ごめんなさい、あと半年位待って下さい。
ごめんなさい。


気がつくとあたりは夕焼けが広がっていた。
私は何処にも居場所がないような気がする。